令和3年05月18日
おひとり様への旅立ち(死別)
ストレス軽減
残された者として、ストレス軽減の方法として、「意識をしない」、「料理ができるようになる」を述べましたが、これ以外に何があるでしょうか。
不謹慎な話しかもしれませんが、人間の本性の一つに「他人の不幸は蜜の味」があります。
自分の状況より、更に悪い人の場合を想定する事により、ストレスが軽減されます。
伴侶が75歳でなくなったとした場合、それより若い60代で亡くなられた人の場合と比べて「あぁ、まだ、あの人より15年も生きたのだから良かった」とか、
コロナで重症化して亡くなくなると、灰になってからしか会えません。
この場合と比較して、死に顔だけど伴侶の姿を見ることができて良かったとか
いづれにしても、心の傷は少し和らぎます。
ここまでいろいろと、悲しみから逃れるための手段みたいな事を述べてきましたが、
これらとは別にだれにでも訪れるストレスの軽減があります。
それは「時間」です。
伴侶の死の直後、死に関する情報は頭の「記憶」という引き出しの中にある情報群の一番上にあります。
当初は強烈に光輝いていますが、時間と共にその上に新しい情報が置かれていきます。
一か月経てば、1ヶ月分の情報がその上に置かれます。
3年も経てば、情報群の中の「伴侶の死」の情報は下の方にいき、あの光輝いていた光も薄くなっている事になるのではないでしょうか。
従って、誰でも、時間が経てば、寂しさを感じなくなり、愉快に談話をしたり、旅行に出かけたりするようになります。
一般的にこのような状態が訪れるのは「3年くらいかなぁ」と多くの人が言っておられます。
ここまでが、伴侶の死によるストレスの発生とその軽減方法について記しましたが、、同じことを見方を変えると次のようになります。
人間は動物と異なって、つねに先々の事を考えて生きています。
目的がある場合は、希望をもって考えることもありますが、
多くの人が多くの時間を使って先の事に関して思考する時は、マイナス思考が多いようです。
コロナのせいで多くの死者が出ていますが、それとは別にその6倍もの自殺者がでています。
これは、将来の事を考えて不安がそうさせているのではないでしょうか。
不安が発生しやすいのは、「暇な時間が多い」ことが原因とみる事ができます。
外出自粛とかリモート勤務で、多くの人は自分の時間が増えました。
時間ができること自体は悪い事ではありませんが、暇により本来ならば悩まなくてもいいような事を考える余裕ができ、
ストレスが溜まってしますのです。
「暇な時間を作らない」という観点から、先にのべた、
@仕事を持つこと
A趣味を持つこと
B人と対話する
CITを利用して人と対話する
D外出すること
Eボランティアに務める
F犬を飼う
G株取引をする
H料理をする
を見直すと全て不安から逃れる手段となっています。
要は、忙しくしており、亡くなった人の事をできるだけ意識せず、過ごしていれば、いずれ時間が解決してくれるというのが結論になります。
当たり前のことですね。
ここまで、読んでいただきありがとうございます。
改めて、
なぜこのようなエッセイを書いたかといいますと、
一つは、私自身の為です。
私が妻の死に伴う侘しさから解放されたく、忙しくしたいためです。
そして、もう一つ、この感覚は一年も経てば消滅すると思われます。言い換えれば妻の死直後しか持てない心情です。
この心情を記録に残したいと思ったからです。
二つ目は、これから団塊の世代の方々が伴侶の死を経験されます。
この時、同じ心境になった人の事を事前に知ると、少しでもその人のストレスの軽減の手助けになるのではないかと思ったからです。
終り
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