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引き渡し

引渡し（ひきわたし）は、占有者の意思に基づく占有移転をいいます。すなわち、現在自分の占有している物又は人を他人の占有下に移転させることをいいます。占有権（せんゆうけん）とは、物を事実上支配する状態（占有）そのものを法律要件として生ずる物権です。

動産の売買では、引き渡しが所有権移転の対抗要件になりますが、それは代金を支払って商品を店員から手渡しで受け取った段階で、その所有権を主張できます。

これに対して不動産は手渡しができず、建物の場合はその物に対する支配状態を象徴するもの、例えば鍵を渡すことを引き渡しと考えます。
土地のみの場合は、もともと売り主の現実的支配が希薄であるため、観念的なものに止まらずを得ず、登記関係書類を買い主に渡す事をもって引き渡しとする場合が多いようです。