平成25年4月28日
ご無沙汰しました。
2月初めにメールして以来、約3か月定期メールを送信できませんでした。
私は元気なのですが、妻が27年前に輸血から感染したC型肝炎が徐々に進行し遂に肝硬変になりました。
そのため、腹水になったり、肝性脳症が発症したりして大変な状態になりました。
2回の緊急入院を経てお陰様で病状は治まりましたが、肝硬変が治ったわけでなく、
これから更に進行しないように治療を受け,日常生活を注意しながら暮らしていくことになります。
妻は今でも現役として会計事務所に勤務しているのですが、私としては身体の負担を軽減するために
辞めることを勧めましたが、本人が何らかのカタチで継続したいと希望しました。
そこで、できれば自宅勤務をお願いするつもりで妻の勤務先に一緒にでかけました。
内心では「ご苦労様でした」といって退職を勧められるものと思っていました。
ところがビックリすることにどんな形態でもいいから勤めてほしいとのお話でした。
聞いてみると去年の確定申告の各職員が処理した件数をチェックしたところ他の方々が20件前後であるのに対して
妻は48件も処理したとのことでした。
考えてみれば妻は学校を卒業して以来、経理、会計と同じ道を50年以上歩んできたのです。
税理士の資格があるのではなく、理論的な教育は特に受けていないのですが毎日の業務を通じて
いわば体でもって法律・手順等を覚えたのです。
私は退職後FPの資格を取りましが、その中に税法、会計理論の科目があり習得したつもりです。
でも実際に税金がいくらかかるかの計算は自分の場合を除いてほんの数件です。
そうするとその差は歴然としており子供たちが毎年2月に確定申告で相談にくる場合、その相手は常に妻です。
家庭における妻の言動から考えて、一つの道に専門家とはいえないまでもある程度精通した職業人の姿は想像できませんでした。
これに絡んで「定年」の意義を改めて考えさせらてました。
妻は年齢から考えると10年近く前に定年がきていることになりますが、その後も従前通り勤務していますし、現に定年前の人と変わりなく働いているのです。
働けることができ、且つ企業にとっても有用ならば敢えて「定年」で辞めさせて誰が得するのだろうか?
定年で辞めた人の多くがそれまで培った能力を使うことなく他の仕事にやむなくついている場合が多いようです。
このような定年制度のために国家は貴重な国力の一部(=労働力)の損失を被っているのではないだろうか?
これに加えて定年制度は海外への技術流出を促進しているのではないでしょうか。
アメリカなどは定年制度はないそうですが、その方があるべき姿だと思います。
3か月近くこのメールをしませんでしたが、このメールをいつも読んでいただいているある方から「何かあったのですか?」と心配されているメールを頂きました。
考えてみれば退職して9年余が経過しています。
退職後10年近く経た場合、例えば死亡して遺族から会社に一報がいっても、会社から弔電を受ける程度です。
それが退職以来継続してメールをしているお蔭でわずか3ヶ月休刊(?)しただけで心配して頂けるとは…。
Hさんどうも有難うございました。
ゴールデンウイークに入りました。
働くときに働き、遊ぶときに遊ぶ。
これは後から振り返るとは案外一番幸せの時であったかもしれません。
それでは楽しい休日を過ごしてください。