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退職後9年1 ヶ月を経て

平成25年2月1日

アベノミクス

 

この魔法のお蔭で衆議院解散直前の11月14日からわずか2か月で対ドル為替レートで円は12円円安に、日経平均株価は2300円も株価が上昇しました。

為替レートが91円を超えるのは2010年6月以来であり、株価が11000円に上昇するのは2010年5月以来初めてです。

特に為替は民主党内閣ができて半年後につけた93円が最安値であり以降円高が続き、1年前の12年1月には75.88円と驚異的な円高となりました。

 

この円高のお蔭でシャープは経営方針のミスもありましたが実質倒産状態に追い込まれました。

そして家電業界各社の経営不振、従業員解雇、技術流出と日本経済沈没の道を歩み始めたのです。

この瀕死状態に対しアベノミクスはカンフル剤となり、各社の窮地を救い経営状態の改善が期待されています。

 

民間企業の経営者がいかに知恵を絞って死にもの狂いで経営立て直しを試みようとしても政治が企業に対して冷たければ極めて困難であるのに対し、

政治が企業重視をすれば、それがまだ「リップサービス」の段階であっても企業経営は大幅に改善されました。

 

改めて政治の力の凄さを思いさらされた次第です。

 

民主党は日本の経済改善よりも国民の福祉に重点を置きました。いわば日本が儲かることよりも平等に財を分配することを重視したのです。

でもよく考えると国全体の利益が少ないのに分配に気を配っても配分される金額はわずかです。

それよりもまず国が富む状態を先に作っておいてから配分を考えた方が配分される金額も増え、配分を受ける人の益も大きいのです。

 

ところでアベノミクスがこんなに大きな影響を与える理由はなぜかといえば、平たく言えばその本質は「円を増刷して市場に回す(=通貨供給量の増加)」にあるのです。

「円を市中に大量に出す」ということは、円の価値を下げることになります。ちょうどキャベツが豊作ですとその価格が下がるのと同じです。

円の価値を下げるということは対ドルに対して円安になることと同じです。円安になると輸出量が増え、企業の収入が上がります。企業の収入が上がれば

その企業の価値が上がり株価が上がる。株価が上がればその資産価値が上がり株所有者の購買意欲を高くなります。

購買意欲が上がれば企業の収益が上がり更に企業価値を高めます。

また、円安は金利の低下を伴います。金利が低下すれば企業はお金が借りやすく設備投資をすることができます。

これもまた景気を良くする要因になります。

 

今の日本における状況は上記のうちまだ「円を増刷してインフレにしますよ」といっている段階です。

この実行前のいわばアナウンス効果だけで12円の円安、2300円の株価上昇という大きな効果があったのです。

 

リーマンショック以来、米・英の株価はリーマンショック以前の水準に戻ったのですが日本の株価ははるか下のレベルに甘んじていました。

米・英はなぜリーマンショック前まで回復したかというと、

米・英は2008年9月を100として通貨供給量を350〜300までに増やしたのです。

一方、その間日本は僅か140程度にしか増やしていません。

 

ところでなぜ今までこれをしなかったかですが、それは民主党もさることながら日銀は「増刷してもデフレは解消しない」、

「国が発行する国債を日銀が引き受けることは国の借金を増やすだけ」さらに「ハイパーインフレを招く恐れがある」との考えに基づくものです。

一般的に通貨供給量を増やすことは、このような副作用があるといわれています。これらの副作用が怖いので避けていたのです。           

 

ところでこれから先の話ですが、安倍政権が単なるリップサービスでなく本当にアベノミクスを実行に移したら、

日本の株価は2008年9月15日(リーマンショック発生時)前の日経平均株価12000〜14000円に戻ることが期待されます。

なぜならNYダウが戻っているからです。

 

ところで私的で近視眼的な話ですが去年11月以来、株価上昇のお蔭で私の国内株価額は40%強、

外国株価は円高のお蔭で20%強も増えました。

 

ここ当分、株取引に一層力を注ぎたいと思います。

 

 

話は変わりますが、

アップルの利益率が急速に低下しています。

原因はipad miniなどの低価格商品の利益率が低いことがいわれています。

Iphone54Sからの買い替えがあまり進んでいないといわれています。

 

私はアップル商品の魅力はかってのソニーと同じように他社にない技術力の素晴らしさにあると思っています。

かって「退職後8年3か月を経て」で懸念していたようにそのアップルがサムソン等とのコスト競争に挑みだしました。

コスト競争は、技術力で他社をしのぐ場合に比べ利益が減少するのは当然です。

ここで私が思うのは、あのスティーブ ジョブス氏が生きていたらどうなったかです。

彼も今の経営者と同じようにコスト競争に挑んだのか、それとも新たな構想をもった商品の開発に臨んだのか?

仮に彼は今と違う道を選んだとするならば、上記の政権が変わると日本の景気が変わると同じように

会社の経営も大きく変わることになります。

 

私は新年早々インフルエンザに罹り、高熱と悪寒に悩まされました。

皆さんも2月中旬まで流行するとのことですから気を付けてください。

 

それではまた。

 

 

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