平成23年9月3日
「どんな人生でも自分の勇気を問われる時がある」 ジョンFケネディ
この言葉をテレビで聞いた時に2つの語句が耳に残りました。
それは「どんな人生」と「勇気」という言葉です。
特に「勇気」が気に入りました。
通常この言葉の代わりに「決断」「大事」「重要」等を使った表現をしますが、
そうでなく「勇気」であるところが気に入ったのです。
それは、「勇気」には切羽詰まった土壇場の時に悩んで苦しみ決めるのではなく、
前向きな気持ち、プラス志向の気持ちで対処しようとしているからです。
「どんな人生」は、私の計り知れないような「悲惨な人生」、「惨めな人生」の場合でも勇気が問われるという事を意味するからです。
68歳になりましたが、これからも私の人生を歩むに当たり、この気持ちを忘れないように心がけます。
このメールは7年継続していますが、
定年後経験したり、感じたりした事を主に記していますが、
いつもいいことを記することはできません。
そこで今回は少しマイナス面の話をさせて頂きます。
退職して7年も経過しますと、実はやはり「老化」を実感させられることがあります。
このメールを開始したころ、よく金華山に登る話をしました。
勿論今でも登りますが、頻度、気力などで大いに異なっているのが実態です。
例えば、以前は真夏の暑い時の4時頃でも汗を一杯流して登りましたが、
今は残念ながら38℃近くある時に登る気がしません。
登るとしても朝早く6時頃まだ30℃にならない時にしかその気になりません。
6月末頃から「耳鳴り」がして医者に行って治療をしてもらいましたが一向に良くなりません。
医者に「これは直りますか?それとも加齢でなんともなりませんか?」と尋ねたところ加齢ですとの返事でした。
老化すれば耳鳴りはまだ手始めでこれから難聴、視力低下、歩行困難と更にもっと深刻な状況が待っているのです。
耳鳴りになったときにそんなことまで考えたら気持ちが落ち込みました。
退職して7年も経過しますとこのようなマイナス現象はいくらでもあります。
日々生活するとは、イヤなこととうれしいことが交差して過ぎていきますが、イヤなことは気にしないことが生きるコツではないかと思います。これは「退職後7年1ヶ月を経過しました」に述べた「認知行動療法」と同じ考え方です。
そんなことも深層心理として影響しているのかも知れませんが、
約20年振りに犬を飼う事にしました。
昔は屋外で飼育しましたが、今回は室内で飼育します。
今人気の「トイプードル」です。
自営業、株トレーダーをしているといっても現役時代と違って時間があります。
こんな時に一人ポツンとしていても張り合いがなく自分以外に関心事を作るために飼うことにしました。
皆さんの中に室内犬をお飼いの方もお見えになると思います。参考になる事があれば教えてください。
ところで犬の値段というのは、購入先によって大いに異なるということを知りました。
イオン、アピタなどにある専門店に行くと、大体20万前後とビックリするような価格です。
余り高いので数店ペットショップを回りました。
するとブリーダー即ち自家で繁殖をしているところは、さほど高くない傾向にあることを知りました。
大体10万以下で買えます。
もっとも、中には利益本意で近親で繁殖しているところもあるそうで店の吟味が必要になります。
また、買うに当たって妻に当然相談しましたが、これについて面白いことを経験しました。
買う前に「これから買いに行ってくる」と告げた時は強い拒絶反応を表し、「絶対私は面倒を見ないからね」
とスゴイ剣幕でした。
ところが買って家につれて来て犬の姿を見ると「可愛い」というではありませんか!
そしてその後は私より犬の立場を理解して「早く餌をやらないと可哀想」とかいろいろ気がかりのようです。
その変わり身の大きさにビックリしましたが、これについて私は次のように解釈しました。
買う前は飼うことにより、今までのように気軽に旅行に行けない、病気をすれば金がかかる、死ねば可哀想等々悪いことばかりが妻の頭の中に渦を巻いていたのでしょう。
ところが実際に飼い始めるとその愛おしさから先に考えた懸念は和らいでしまったのでしょう。
これは、例えば入院する前は「あぁイヤだ」と悪いことばかりを想像し気分が滅入りますが、実際に入院生活が始まると心配した程でなく結構楽しく過ごすことがあります。
これと同じ現象、即ち「人間は先を考え自ら不安をつくる」という人間の「さが」に基づくのではないかと理解したのです。
これに対して、ケージに閉じこめられている犬を見ていて「何も考えていない」ことは結構幸せなのかもと思った次第です。
人生には必ず大事な局面があります。
そんなときは「人事を尽くして天命を待つ」の考えで、できることをした後は余りあれこれ考えないことにしましょう。
同僚OBのHさんがご逝去されました。私も生前はいろいろとお世話になりました。
ご冥福をお祈り致します。
それではお互いに健康に気を付けて