平成28年2月28日
去年2015年9月にインドネシア政府が高速鉄道を中国に発注したことはご記憶にあると思います。
日本が数年かけて地盤調査をし、日本が受注すると予想していたところ、
日本の調査結果をそのまま踏襲し、工事期間は日本より2年程短く、常識外の融資条件を持ち出し、中国が受注したものです。
日本人の一人として、中国のやり方も気に入らないが、ODAなど長年日本にお世話になっておきながら、中国に決めたインドネシアの姿勢も腹が立ちました。
小市民として、この工事がいずれ頓挫することを望みました。
2月に入りその後の進捗状況をみて、小躍りしました。
進捗状況は、
中国からインドネシアに出された必要書類が中国語による記載とか、未提出のものが多く審査が進んでいない。
中国は債務をインドネシアに求めないと約束していたのを方針変更し、(案の定)インドネシアに求めてきた。
インドネシアは、地震が多いため、早期地震検知警報システムの設定を条件とした。
ということだそうです。
その結果、受注決定から5ヶ月経過しても、工事が着工できず、2019年開通はもはや不可能といわれています。
私は、今後半年ほど経過した時点で契約そのものが頓挫することを内心期待しているのですが、
その時、インドネシア政府はどうするのでしょうかね、
日本にお願いするのでしょうか?
もし、そうなった場合、日本は受けるのでしょうか?
今からその動向が楽しみです。
マイナス金利などと全く経験したことがない事態に入りました。
マイナス金利のために貨幣価値が下落し、一時は円安となりましたが、
その後、市場はアメリカが利上げを見送ったと判断したために、円高に戻ってしまいました。
従って、その功罪が分からず評価もまちまちの所があります。
今、日本の大企業は、円安も寄与し内部留保が膨大になっているそうです。
ところが、その金を預金しても利子が付かない状況だし、設備投資をするにも将来の経済状況が不透明ではおいそれとはいきません。
そうかといって給与を安易に上げるのもできない。
そうなると残った対応策はM&Aか自社株買いではないかと考えます。
M&Aの場合は、M&Aしたい企業が存在することが前提であり、どの企業もできるとは限りません。
ところが自社株買いは相手は不要で自社だけの考え方で決断できます。
市場動向に敏な孫正義さんは早速、ソフトバンクの自社株を大量に購入しました。
その結果ソフトバンクの株価は4千円台から5千円台に大幅にアップしました。
株価が上がるということは企業評価額が上がることであり、企業にとって悪い話ではありません。
仮に今後、ソフトバンクに習って他社も自社株買いを行ったとすると、結果として、日経平均株価が上がることとなります。
アベノミクスの基本方針は、株価動向を重視しているところがあるので、自社株買いは政府にとって有難いことです。
しかし、これも行き過ぎると、市場に出回る株数が減少し、市場規模が縮小するという弊害がでてきます。
こんなこともあり、公に自社株買いは叫ばれていませんが、トレーダーの一人としてこのようにマイナス金利の功罪をみています。
それにしても、今年2016年は年初から株価が暴落し、日経平均株価は約4000円も下落しました。
ここまで下がるとは全く予想しておらず、当惑しています。
去年末に売っておけばと後から悔やむのは株を持っている人は同じでしょうが、
これは個人投資家だけが損をしたのではなく
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のような専門家集団が運営している団体も大損をしているようです。
おそらく、今回の下落だけで損失額は10兆円はくだらないと推測します。
私はリーマンショックの経験から今度は対応を変えましたが、思惑通りいくかどうか日々気をもんでいます。。
もうすぐ春です。それまでに少しは株価が戻ってくれることを期待しています。